徳川茶会旅行記(京都編その2)

随分と時間が経ってしまいましたが、京都編の後半です。
(注:今日の記事は文字が多いです。長文です。)

東福寺を出た私たちは、そのまま京阪電車に乗って祇園四条へ。

20101113_blog1.jpg
祇園の街中を歩き、高台寺を目指します。
高台寺は豊臣秀吉の正室、ねねの菩提寺として有名です。
茶室は「傘亭」「時雨亭」の2つがあり、これも有名。
しかし、今日は時間が無いので、脇の道からお墓の方へ急ぎます。

お墓参りは関西に行く機会があれば時間の許す限り行くことにしています。
自分には信仰心というものはあまり無いと思っていますが、
ご先祖様がいるお墓を清め、線香を炊いてご先祖様に語りかけるとなんだか気持ちがすっきりする
のです。

私たちが急いでいたのにはこの後、どうしても回りたいところが2箇所あったから。
1箇所は高台寺の塔頭、圓徳院。
京都文化協会とキヤノン株式会社が2007年より取り組んでいる「綴(つづり)プロジェクト」
で制作した圓徳院所蔵の重要文化財
長谷川等伯筆『山水図襖』高精細複製作品が特別公開されているのを見たかったのです。
実は高台寺より実家の父宛に一般公開前のお知らせを頂いていたのですが、
私たちの名古屋・京都行きの日程がその直後に当たったので、一般公開日でもいいから
見てこよう・・・と思っていました。

襖絵は今年の東京国立博物館で「長谷川等伯展」で実物が出ていましたので1度見ていますが
複製とはいえ、キヤノンの技術を駆使し緻密に再現された襖絵が目の前にお寺の一部となって
いるさまを見ると何とも不思議な思いがしました。

さて、襖絵を見た後一服500円でお茶が頂けるということで、お願いしました。
点て出しのお茶ですが、きちんとしたお寺で頂くお茶は思いのほかおいしいことが多く確かにそれなりに期待をしていたのですが、今回はその期待を上回ってくれました^^
「では、こちらにおいで下さい」
と付いて行った先は庭に面した広間。
「あ、ここで頂くのね」と思っていたら、
「あちらのにじり口よりお入り下さい」と案内されびっくり。
広間の縁側にはきちんとお茶事などで用意される藁を編んだぞうりが置かれており、
その先には小間の茶室のにじり口が・・・!
思わず懐紙と扇子を持ってきてないか探してしまいたくなりました^^。
なかなか、きちんとした茶室でお茶を出して下さるところは少ないと思います。
こういう時に心得があると、落ち着いてお茶をいただけますね^^

20101113_blog3.jpg
小間の茶室はにじり口前の踏石(沓脱石とも呼びます)でぞうりを脱ぎ、両手を入り口に掛けにじり入ります。
その後写真のように入った方向に向き直り、ぞうりを合わせ踏み石に立てかけます(大日本茶道学会の場合は石に立てかけます。他のお流派ではもしかしたら違うかもしれません。写真では別のぞうりが壁にたてかけてありますが、おそらく前に入った方のぞうりだと思われます。)

20101113_blog2.jpg
茶室の中には、行灯が置かれていました。
通常のお茶事などでは置きませんが、この行灯は雰囲気を壊さない良いものだな
と思いました。
お点前はありませんでしたが、お茶を出して下さったお寺の方と少しお話などをしながら
ひさごを象ったおいしいお菓子とおいしいお茶を頂きました。
やはり、こういう茶室で頂くお茶とお菓子は格別おいしいものだと実感しました。

この後、樂美術館 へ!
樂茶碗の窯元である樂家に隣接する小さな美術館です。
樂茶碗と言えば豊臣秀吉は赤い樂茶碗が好きで黒樂を嫌ったという話などもありますね。

当代は15代樂吉左衞門ですが、この方が昨年還暦を迎えられたということで、
12/12まで「樂吉左衞門還暦記念Ⅰ 襲名から個展「天問」まで」という特別展をやっています。
午後3時に駆け込み拝見しましたが、これがとても良い展覧でした!

樂家を継承するものとして育ちながら、その中に自分を見つけられず、
18歳に茶碗を1つ作って家を出て、様々な芸術に触れヨーロッパに渡り自問自答を繰り返した
そうです。そして自分の中に答えを見つけ日本に戻り、一心不乱に茶碗と格闘してきた・・・
茶碗のひとつひとつの脇に樂吉左衞門さん自身のメッセージが置かれ、どんな思いでその茶碗を
造ったか、その思いをまるで樂吉左衞門さんから教えて頂きながら茶碗を拝見しているような
思いにとらわれる・・・そんな展示でした。

今まで見た中で心に残る展覧の筆頭に挙げられるものだったかもしれません。
年明けには後半の特別展があるそうです。
日帰りでいいから何とか電車賃を捻出して京都に行きたいな!

この後は、雨の中大急ぎで京都駅まで戻り、新幹線で東京へ。
2日間の短くて、そして中味の濃い旅行が終わりました。

番外編もここに書こうかと思いましたが、
やっぱり長くなってしまったので、また分けて投稿します^^
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ジャンル : 学問・文化・芸術

Tag:お茶のこと  Trackback:0 comment:2 

Comment

pee URL
#DWgh5vZM Edit  2010.11.13 Sat21:52
1枚目の写真、こういう雰囲気って好きです。
思わずどこかに猫がいる?って探してしまいました^^;

お茶の心得がない私、にじり口からの入り方などわかるはずもなく
とんでもない格好になりそうです(>_<)

中学の時の友達で、お母さんがお茶の先生してたのですが
お母さんがいない間に、勝手に真似事して
お茶会ごっこ?したのを思い出しました(笑)

はぁ、私もゆうたんさんのように
大和撫子になりたいものです。。。
ゆうたん@ URL|Re: タイトルなし
#4CvheNDY Edit  2010.11.14 Sun22:56
>peeさん^^

どもども、やっぱり1枚目の写真、ネコさんがどこかに写っていてもおかしくない写真ですよねー。
私も「ネコはいね~が」ってさがしていましたよ^^
京都では犬には会えましたが猫さんには会えなかったんです。残念ですっ。

茶室への入り方・・・知っていればそれはそれで良し、
知らなくても、靴を脱いで入ればそれでいいんだと思います^^。
普通の社会人の判断で相手に不快な思いをさせたり迷惑をかけないように
ふるまえば、それで立派な作法だと思います。
作法って流派によってちがうこと、結構あるんですよー。
だから、どれが間違いかなんて無いんだと思います。

それにしてもpeeさん、
アタシと何回かお会いしているのに
大和撫子とおっしゃるとは^^;;;;;;
大和撫子なんて、おそらく私に似合わない言葉の筆頭にあがってしまう
言葉ですよーーーーー^^;
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